ランダムな芸術、短歌を作るコンピューター

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最近は、若い人からご年配の方まで、さまざまな人が短歌を詠んでいます。
しかしコンピューターの歌人がいることはご存じでしょうか?

その名も「星野しずる」。

いかにも偽名、といった名前ですが素晴らしい歌人です。
登録した単語をランダムに組み合わせて、瞬時に短歌を詠み上げます。

……そんなの短歌じゃない?

いえいえ、そんなことはありません。
五・七・五・七・七の形さえあれば、
あとは読み手の解釈によるところも大きいのです。
 


<適当に詠ませてみた>
  • 手ざわりの底に静かなおとうとはデフォルメされたまどろみなのだ
  • つぶやきが広がる雨の芋虫は小学生の詩人のあとで
  • 生真面目な母がいっぱい ささくれはあなたの家を拾い上げれば
  • 夢のない絶望なのにゆりかごのごとく静かななわとびになれ
  • 結末になったら眠る鳥かごを奪ってしまうおそろしい謎
(星野しずる)

おそろしい子……!

ぱっと見ただけでは意味が取れません。
しかし五・七・五・七・七のリズムがあるだけで、
何となくそれっぽい気がしてしまいます。
けれど意味は分からない……。
無理に解釈しようとすると、こじつけになってしまいそうです。
 

<チョイスして解釈してみた>
何回か試して、その中から意味が取れそうな歌を選んでみました。

■夕暮れの給水塔に隠された銀の楽器を待つ夜の猫
夕暮れ時、給水塔の陰にたたずむ一匹の猫。
ずっと遠くを見つめているかと思えば、それは月を待っている。

と、いったところでしょうか。奇麗な風景です。

■にせものの笑顔の毒を確かめてコップの底につめたい景色
笑顔の彼女。渡されるコップ。
その中に入っているのは毒……?

一体何があったのでしょう。気になります。


■太陽を数えて銀の重力に隠されているぺらぺらの日々
スケールの大きいものと小さいものが並びました。
豊かそうに見えて実は、重圧を感じながら薄っぺらな日々を過ごす。

あれ、どこかで聞いたことがあるような……。


<星野しずるご本人>
http://www17.atpages.jp/sasakiarara/
(更新ボタンを押すたびに新しい短歌が生成されます)

星野しずるさんは2008年にJavaScriptのからだで誕生し、
2010年にRubyのからだに生まれ変わりました。
「第七回枡野浩一短歌賞」を受賞し、Twitterもやっています。
語彙数は現在、550個です。
単純なアルゴリズムを使って文法処理を行い、
日々、新しい短歌を詠み続けています。

考案・制作者は、ブログ歌人の佐々木あららさんです。


【まとめ】
生成される短歌はランダムなのですが、何回も繰り返していると、
時々「お?」と思うようなものが出てきます。

解釈は読み手の感性が問われるところです。
詠み手も読み手も、短歌の世界では大切なんですね……。

他にも、コンピューターに作品をつくらせるという試みはあるようです。
興味がある人は、自作してみると良いかもしれません。
 
 
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