舞台裏で●●!? ヒーローの中の人にインタビューしてきた

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遊園地やショッピングモールなど、あちこちで開催されるヒーローショーや着ぐるみショー。
夏休みに子供と見に行ったけど暑さでうんざり、なんてときに、
ふと疑問に思うこともあるのではないでしょうか。

露出ゼロだけど、暑くないのかな……。
夏は熱中症になったりしないのかな……。
 
kigurumi.jpg
画像はwikiからお借りしました

そんな疑問を解決すべく、かつてヒーローショーでヒーローを演じていた方に
いろいろなお話をうかがってきました。
実際に演じていた人だからこそ語れる貴重な体験談をたくさん聞くことができましたよ!


■夏の暑さ対策は何をしていましたか
「冷感シートを貼っているね。脇の下なら動くときも邪魔にならないし」

額に貼ると汗でずり落ちて前が見えなくなるので、脇の下や股間など、
効率的に冷やせる場所に貼るそうです。
ドラマでよく見るTシャツやタンクトップ姿は主に秋や冬のもので、
夏は競泳用のビキニパンツ1枚で暑さに耐えているとのこと。
スーツの素材には布とウェット素材の2種類があり、布の場合はシャツのラインが出てしまうので、
中は水着1枚なのだそうです。
ウェット素材はダイビングのときに使うウェットスーツと同じ素材でできており、
Tシャツのラインは出ないものの、保温性がよくて夏はつらいとのことでした。
これらのスーツは基本的に作品を制作・管理している会社が一括で管理しており、
東京から全国に貸し出されているそうです。
 

■炎天下の中でアクションをして、体調を崩したりはしないのですか
「体調はよく崩すよ。皮膚呼吸ができない状況になって、だんだん息苦しくなって、
酸素欠乏症になっちゃう」

ヒーローのスーツは、目と口の部分しか空気穴がありません。
そのため、酸素欠乏症だけでなく、脱水症状や呼吸困難になることもしょっちゅうで、
出演者がステージ裏で吐くというのは、よくある光景なのだそうです。
上演中はとにかく気力との戦いですが、動くと空気が入ってくるからまだ良い方。
直立不動で動かない握手会のときが一番つらいとのこと。
初心者はほとんどバテてしまうほど、ショーは大変なものなのだそうです。

握手会中にヒーローが意識を失いそうになったときのためにいるのがMCのお姉さん。
彼女たちは操演者と呼ばれ、司会進行だけでなくヒーローのサポートをするための存在です。
ヒーローが意識を失いそうだと思ったら強めに肩を叩いたり、裏に連れて行って休ませるほか、
子供がチャックをいたずらしようとしたときに止めるのも操演者の役目なのです。


■握手会で抱っこをせがまれることもあると思いますが、
そんな状態でつらくはないのですか
「それは中の人次第。俺は子供好きだから、来たら抱っこするよ」

ヒーローショーの面接では、子供が好きかどうかも判断基準になるため、
つらくてもあまり気にならないとのこと。
ただし一人持ち上げたら全員持ち上げる覚悟が必要なので、
経験が浅い人は先輩に止められるのだそうです。
経験が1年以上ある人は、握手会での抱っこも平気なんだとか。
慣れれば平気と言われても、私だったら慣れる前にダウンしてしまいそうです。
 

■一番衝撃的だった言葉はなんですか
「まじかるタル●ートくんショーで主人公の本丸役をやったとき、
小さい男の子に本丸くせーよ! って言われてスネを蹴られたこと」

子供らしい悪口ですが、そのときはとにかくびっくりして、今でもよく覚えているとのことでした。
親にはスーツを着ているときではなく、
スタッフの格好をしているときに感想やクレームを言われるそうです。

「ヒーローがダウンして握手会が中止になったときにクレームを言われることが多いが、
ヒーローの大変さもわかるのでつらい」

子供の期待を裏切ったことも理解しているからこそ、申し訳なくなるのだそうです。


■ステージ上でのハプニングは、どんなものがありましたか
「ショーの最中にチャックがびりっと破れちゃうことは何度もあったよ」

貸し出される衣装は何百回と着ているため劣化は避けられず、
 
ショーの最中に壊れてしまうこともしょっちゅう。
そのとき、慣れている人なら上手く背中を見せずに立ち回れるそうですが、
慣れていない人は裏側に引っ込むのだそうです。

他にも、アクションの最中に腕を折ってしまった人や、
当てないはずなのに実際に殴ってしまって鼻血が出たり、
脱水症状や呼吸困難で倒れてしまう人もいたそうです。
例えヒーローが倒れても、殺陣を覚えているのはその人だけなので、
誰かが代わりに演じるということはできないのだとか。



■なぜこの仕事をやろうと思ったのですか
「自分が魅せられて、夢をもらって、今度は自分が与えたいと思った」

もともと子供が好きだったのと、ヒーローになりたいという変身願望があったことで
ヒーローショーのバイトを始めたそうですが、夢を与えることにやりがいを感じて
どんどんのめり込んでいったそうです。
ヒーローショーの役者には子供が好き、夢を壊してはいけないという条件があるので、
お金を稼ぎたい、変わったバイトがしたいという理由では、面接で落とされてしまうとのこと。
そのため、自然といい人が集まってくるのだそうです。


■やりがいを感じたのはどんなときですか
「テレビでしか見られなかったキャラクターが目の前にいて、
それがテレビと同じようなアクションをしたときに子供たちが喜んでくれると、
すごくやりがいを感じる」

一番やりがいを感じたのは、ばいきんまんとのこと。
少し意外ですが、ちょっとしたイタズラをしたり子供の頭をなでたりと自由度が高く、
演じるのが楽しかったそうです。
逆にタ●るーとくんをやったときは、中に仕込まれていたベビーカーに座って動き回っていたため、
腕しか動かせず役者としては物足りなかったとのこと。

ちなみに、今回お話をおうかがいした方が働いていた東北は人手も少ないので、
忙しいときは責任者、運転手、音響、グッズ販売、役者と
すべて一人でこなさなければいけないこともあるそうです。
かなり大変そうですが、その苦労も子供達の歓声を聞くと吹っ飛んでしまうんだとか。


■やめてしまった理由を教えてください
「やり尽くしたなっていう達成感を感じたから。それに東北では、
これだけじゃ絶対に食べていけないから」

東京ではテレビや映画の仕事に加え、毎週ショーが行われていますが、
東北はゴールデンウィークやお盆、シルバーウィーク以外ほとんど仕事がなく、
冬の間は遊園地も閉園しているので、収入にばらつきがあって給料も安い。
そのため、東北では主に学生のバイトが着ぐるみの中に入り、
就職してバイトをやめるという流れがほぼできあがっているそうです。
 

「夢を与える仕事って、意外と何でもかんでも安いもんだよ」

何気なく言われた言葉ですが、とても重みを感じました。
思っていた以上に過酷ですが、それ以上に魅力がある仕事なのだそうです。
ステージ上で腕を折った人はその後ますますショーにのめり込み、
今では作品を作っている東京の本社で働いているとのこと。
 

【まとめ】
体験者のリアルで貴重なお話をたくさん聞くことができて、とてもいい経験になりました。
今まで軽い気持ちでヒーローショーを見ていましたが、これからは全力で応援しながら見ようと思います。
皆さんもヒーローショーを見るときは、子供と一緒に応援してあげてくださいね。

<<衣川菊野>>





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