40時間こち亀全巻マラソン

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いまだジャンプを買ったらこち亀を最初に読んでいます。 
自分の中ではすでに、空気のようななくてはならないこち亀ですが、
最新刊をもってついに169巻。

ここらで一度きちんとこち亀と向きあってみようかと思い
全巻制覇にチャレンジすることにしました。
 
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まず、何巻まで出ているのかを確認したところ、不穏な数字と出会いました。


こちら亀有公園前派出所のコミックを読破するには
推定71時間14分かかるそうです!!
 

…………。
71時間といえば、ほぼ丸三日!


ただし、前述したようにこち亀は結構読んでいるので、
その部分はスピードアップが図れるかと判断。
そして読んでいるうちに慣れによるスピードアップもあるだろう。
「その憶測でいけば土日をまるまる潰せばいける!」と判断し、
金曜日深夜より漫画喫茶に泊り込み全巻マラソンをスタートしました。
 
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このように、メモをとりながら漫画を読みます。
 
 
 

土曜日深夜1:00  1巻~10巻
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まずは最初の10巻から。
連載当初はすべてのキャラがキレキレで、何十年後かにドラマ化されるとは思えない勢いです。
「ロシアンルーレットで遊んでいて後輩が即死」という言葉などがサラリと出てきます。
中川が「僕の拳銃はフェザータッチなので」とか言いながら誤射しまくる電波キャラぶりが熱い。
さらに女と間違われたりなど、完璧なまでの萌えポテンシャルを発揮。
すでに3巻くらいで今のパターンが出来上がっており、ものすごい安定感で読むことができます。

 
 
 
懐かしさと興奮から1冊読むのに30分近くかけてしまい、スタートから時間との戦いになってきました。
ここで用事があったので午前6時に一時帰宅。また数時間後にここへ戻ってくることになるわけですが……。
 
 


土曜日昼12:30  11巻~22巻
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11巻で麗子初登場。今の麗子よりも尖ったツンデレ&高飛車キャラ。
「本当にバカね、何考えて生きてるのよ! 壮絶なバカね!」
と1つのセリフの中で言い切っているところにしびれました。
写真によるネタやページを2段に割って上下別々のネタが展開されるというような、
こち亀によくある前衛的な手法もあり。嬉しいのですが、読み手としてはここでさらに時間をロス。
 


土曜日夕方17:00  23巻~36巻
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油が乗ってきた時期ということもあるのか、
キャラの立ち方からデッサン力からギャグのキレまで秀逸な出来です。
34巻では、部長が風紀指導委員長になり、中川がサラリーマンカットにされるという
貴重なカットも。
 
 
 
土曜日夜19:30  37巻~53巻
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オタク系のうんちく話やアニメの仕組みなど「秋本節」が満載です。
住人が赤一色とか白一色とかの部屋に住んでいるネタは、
ジャンプ掲載時はフルカラーでした。
当時の衝撃を思い出します。
 
 
 
 

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この時間の自分の様子。
どんどん個室が散らかり、修羅場具合が増してきます。
読むスピードは大幅にアップ。
徐々に「こち亀脳」が出来上がっているのを感じます。
 
 
 

土曜日夜23:30  54巻~70巻
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ついにマリア登場。まだ男です。
56巻より平成に入ってからのコミックス。
ロボット派出所などが登場するのもこの辺。

 

 

日曜日深夜3:00  71巻~90巻
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「平成」と書いて「おびょびょ」
「最低男のパワーを見せてやる!」
など、名言も多く、人気も高いこの時期の巻。
ボルボがマリアに惚れるなど、キャラ同士の色恋沙汰も盛んに。
 
 


ここまで読み、一旦中断。
というのも、用事があったことを思い出したと言うことと、
飲まず食わずトイレにも行かず、さらにまったく眠らずにこち亀を読み続けている状態に
若干不安を感じてきたためです。
本当に私はこち亀が好きすぎるのだと思います。
 
 
というより中川が好きなのかもしれないことに気付きました。
以前より中川は好きでたまらなかったのですが
改めて読むと「イケメン+金持ち+心広い+若干電波」 というハイスペックさ。
おかしい! 世の中がもっと中川一色になってもいいはずなのに!
 
 
 
そんなノリで読みまくっていたため、最中もまったく眠くなる気配はありません。
このままだと強制終了するように死んでしまうのではないかと不安になり、
一度寝ることにしました。午前6時にこち亀マラソンよりログアウト。
 

 

日曜日朝9:00  91巻~104巻
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結局3時間後に再びスタート。
家にいても「まだ折り返してないんだよな……」とこち亀鬱になってしまい、
まったく落ち着かなかったのですぐにマラソンへ復帰。
せめてという事でネットカフェの場所を変えてチャレンジです。
じょじょに読むことが事務的な作業になりつつありますが、
こち亀は相変わらず面白い。



日曜日昼15:00  105巻~121巻
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100巻以降のこち亀はどうよ? と言う人も多いですが、これはこれで面白く読めました。
円熟ですね。
確かに初期のギラついた人を殺しかねない両津から考えると、
だいぶ丸くなったなと思わざるを得ませんが。
 
106巻では中川がどんな女の子でも可愛いと言うことについて
「美人に囲まれすぎて心が広い」と指摘されていましたが、
107巻でpuffyの亜美ちゃんとデートしていました。
中川になんとなく裏切られたと思った瞬間です。
 
そして、111巻でマリアがついに女になりました。個人的には残念。
 



日曜日夜20:00  122巻~140巻
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擬宝珠家がどんどん出てきて 心温まる系の回が増えてきました。
しかしバランスを取るかのように特殊刑事の変態ぶりが際立ちます。
久しぶりに中川がお父さんと会う話や本田の妹の結婚、左近寺に彼女など
往年のファンをうならす展開も多数!

 

 
 

日曜日夜23:30  141巻~164巻
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155巻ではこち亀復活希望キャラ投票結果が発表。
一位が両さんとキャラがかぶるのでいつしか出なくなったという戸塚、
二位がロボット派出所の丸出ダメ太郎でした。
両さんのコメントいわく「一位と二位がショボ過ぎる!」とのこと。
一巻から読み続けた自分としては、「懐かしい」というよりは「この間見た」という印象でしたが。
また、ジャンプキャラ総出演祭りも同じ155巻。
 
 
 
 
月曜日深夜2:00  165巻~168巻
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ついにここまで来ました!
相変わらずの安定感。「最近の若者は褒めた方がいい」という話の中で
「幼稚⇒イノセント」「バカ⇒ピュア」「自己中⇒フリーダム」
の言い換えは秀逸すぎ。御大ここにきてさらに絶好調です。
 
 
 
水曜日夜22:00  169巻
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最新刊も相変わらずのクオリティ。
一周してまた以前のギラついたノリが戻りつつあると思います。
実はこの巻だけは後から購入しました。
ネットカフェにあるこち亀を読み尽くしてすっかり油断していており、
あぶなく最新刊を忘れるところでした。
ランニングホームランでホームベース踏んでいない級のミスです。
 
 
 
 
 

というわけで……

 
約40時間をかけて遂に完走!!
 

 

当初考えていた時間より大幅ショートカットを実現しました。
こち亀は一枚絵の情報量が多い(書き込みが多い)上に、セリフや心情描写も多く、
普通の漫画より時間がかかるように思えます。
しかし読み進めていくうちに、こち亀流のコマ運びに目が慣れていき
最終的には1冊15分のレコードを達成!
 
ものすごい充実感と、
「こち亀で読んでいない話はない」
と いう自信が自分自身を変えそうです!
ありがとうこち亀!
 
最初の方のメモはまだ字がはっきりしていましたが
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徐々に字に力がなくなりました。
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体力の限界が見て取れる記録です。
 

【まとめ】
最後に、全巻読んで印象に残ったこち亀豆知識と、おすすめの巻を紹介します。
 

<こち亀豆知識>
●麗子の制服のスカートは、はじめフレアスカートだった。
●中川の身長は179cmで体重は63kg。
●連載100回目でペンネームを山止たつひこから本名の秋本治に変更。
覚えてもらいやすいように、麗子の苗字に「秋本」をつけたとのこと。
●37巻では中川が連載7年目にして現代風にマイナーチェンジ。
しかし、38巻では自然にもとのスタイルに戻る。
●中川は8歳にしてフェラーリの4輪ドリフトを成功させている。
●五所川原組長によると「本物のマニアは1位を嫌う、メジャーになりすぎると次に移る」
とのこと。真理。
●100巻は表紙にナンバリング入り&漫画本体の表紙が3パターンあったとか。
65巻からはじまったと言う両さんの顔(カバー折り返しにある作者コメントに添えられた
写真。1巻1ピースでつなげると一つの顔になる仕様でした)も100巻で終了。
●101巻からはタイトルロゴと大きさを変更。9箇所変更点があるそう。
それにともない、101巻より表紙装丁の自由度が高くなる。
●「麗子の婿取り選手権」という話の原案は一本木蛮。
 
 

<おすすめ巻>

◆11巻
麗子初登場巻。絵も安定してきているし、なにより初期麗子のイケイケキャラがかわいすぎる。

◆31巻~34巻
絵・ストーリー・セリフ、全部斬新で爆笑しながら読みました。
こち亀はとにかくネームが面白いのですが、
この辺の秋本先生のセリフまわしは神がかっています。
また、「バナナをむくととうもろこし、食べるとピーナツ味のマルチバナナ」を
超ハイテク農業で作る話など、発想力の豊かさも凄い。

◆53巻
中川、麗子、両さんの出勤シリーズ収録巻。キャラが好きなら是非おさえておきたい巻。
中川が高級車に向かって「今日のごきげんはどうかな?」という口調にイラっとしつつも、
未だ中川が電波だったことに少し安心。
ちなみに、各キャラにスポットを当てた企画としては69巻に「○○メモリアル(○○の中はキャラ名)」
があります。こちらは前述の3人に加え、本田メモリアルも!
(ただ「平凡すぎてエピソードが無い」と言われて即別の話になっていましたが)

◆100巻・155巻
上記でも書いていますが、記念の巻の盛り上げが熱い! 
近年のものは歴史が溜まっている分さらに熱い試みが見られるので、
その点でも手放しで評価したいです!
 


   

<<佐藤ゲルニカ>>

 




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