大人の嗜好品として駄菓子を味わう

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1979年に販売された「うまい棒」。
発売から約30年が経とうとしているのに、なぜいまだに魅せられるのか。
今回は数多いバリエーションの中から、「めんたい味」を食す機会に恵まれたので、
その理由を探してみた。

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袋から取り出し目に飛び込むのは、その色味。
赤オレンジの色が「めんたい」のイメージを見事に表現。
食欲をそそられるが、その理由は色だけではないことにすぐに気づく。
 
その秘密は「香り」。
封を開けたと同時に、「めんたい」の香りが嗅覚を刺激するのだ。いつ開けても変わらないその香りに、安堵感さえ漂う。


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見た目と香りもさることながら、多くの人を虜にする最大の要因は「味」。
 
「サクッ」という食感とともに口に広がるは「めんたい」の世界。はじめは薄い味だが、噛むほどに味の濃さが高まってくる。
飲み込むころに口の中は「めんたい」一色になり、次を食べずにはいられなくなる。
わずか3・4口ほどで食べ終わるが、多すぎず少なすぎない量も絶妙だ。
 
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味の要となる「めんたいパウダー」は少し濃いめの味付け。しかもまんべんなく振られているので、最後まで満足感を維持できるのもうれしい。 
 
食べた後、唇にパウダーが残ってしまうが、それを舐めて余韻に浸るのも悪くないだろう。
  
 
 
 
そんな小さくも満足感のある余韻に浸っていると、
「うまい棒」が多くの人々を虜にしてきた理由がわかった気がした。  
 
<<西 康三>>

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