最終巻から漫画を読んで知ったかぶりたい第2回「鬼畜!泥沼!生き地獄! 生きてる人間が一番怖い! 人生観の教科書『ナニワ金融道』最終巻!」
ナニワ金融道は人生の教科書です。「金」とか「人」というものに潜むダークサイドを、ここまであっさりと、そして興味深く読ませる漫画は他にないのではないでしょうか。
しかし、こちらも気付けば最後どうなったかが不明でした。そこで今回読んでみようという運びになったわけです。
【あらすじ】
名作と言われる金融漫画。一人暮らしする前に必ず読んでおけ!と兄から課題図書にされた思い出の本です。保証人欄に住所を書いてはいけないとか(名前だけ
書くのはセーフ)、クレジットカードで新幹線回数券を買って金券ショップに売るという自転車操業の方法など、学校では教えてくれないダークサイドの知識が
身につくステキ本。借金こわい!お金こわい!というトラウマを植え付けてくれます。政治経済の授業で課題図書にすべき!ちなみに、舞台は大阪で帝國金融と
いう消費者金融につとめる灰原というナイスガイが主人公です。ストーリーは主に借金をめぐる人間模様で、独特のタッチにより冷淡にエグく綴られています。
頭が切れまくる男、主人公の灰原。
【淡々と読ませる狂気】
やはりナニワ、読ませます。ページをめくるたびにジワジワ自分の事のように感じられるドキドキ感と、特に突っ込みもなく話が進んでいく狂気!思い切りどん底から一気に逆転していくカタルシス。最終回までまったく息切れなしのすばらしい展開でした。複線の回収も完璧。青木先生はかなり丁寧にストーリーを組み立ててこの漫画を書いていたのだなぁと感じさせます。心理戦と駆け引きがすごすぎる。
「奥ヒダ」のママ。ナニワには美人は出てこないが、イイ女はたくさん出てくる。
【ナニワといえば書き込みのすさまじさ】
ナニワ金融道のページをめくったときに、ものすごいパワーが、怒濤のように感じられます。というのもナニワ金融道は柄や効果をすべてフリーハンドで書き込んでいる漫画。その怨念のような執念のような、濃い画面が妙なリアリティを産んでいます。この書き込み量は手で書いていると言うより「内臓で書いている」と言った方が通りが良いような感じです。青木先生は連載中に腱鞘炎になったそうですが、それはそうだよな...という...。とりあえず、小口(本の横部分)を見るとわかります。真っ黒。
ちなみにちょっと専門的な特徴として、上下だけページギリギリまでコマを割っていますね(左右は内枠の中に収まっています)上下に限りなく奥行きがあるように見えて、映画のフィルムみたいにも見えます。狙っていたかどうかはわかりませんが(笑)
板の目、畳の目などのすさまじい書き込み。
【おっさんの顔が下品すぎる】
いわゆるイイ顔。そしてこの顔で騙しまくる。人間の汚い部分を縮図にしたような生々しさ。一皮むけばみんなこんなもんですよね、という無常観が募ります。しょっぱい表情が秀逸すぎる!
ホテルののぞき映像につられて戻ってきた煩悩あふれる俗物、本橋。
まとめ
■最終回を読んで得た知識まとめ
ナニワはいちいちためになるので、そもそも知ったかぶり率が高い漫画ですが、最終回を読んだことで普通に満足してしまい更に知ったかぶりたくなる衝動に陥りそうです。
とりあえずナニワを読んだことがない人に今後は以下ののように啓蒙したいと思います。
・煩悩と金と人情のハイブリッド。その消化のオリジナリティが半端ない!
・最終回は爽快。スッキリ終了。中だるみ一切なし。
・借金こわい。そして借金こわいよということを繰り返し唱えるよりもこの漫画を読ませる方が効果あると思う(実際私も買おうと思っていた買い物を控えました。カードこわい)
悪人大集合。おっさんの描写が秀逸すぎます。
【一巻から読み直したい度】★★★★★
普通に良い話しすぎて、知ったかぶりたいというような企画の趣旨すら見失いそうでした。金融腐食列島に住む者としてこれは全巻買い直しさねばならない! 日本人全員に読んで欲しいという希望を込めて星5つとしたいと思います。
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